*BIツールとは?
BI(Business Intelligence)ツールとは、大量のデータをグラフやダッシュボードで見える化し、意思決定を支援するツールのことです。
例えばゲームでは毎日;
・プレイヤー数
・ログイン率
・ガチャ利用率
・ステージクリア率
・課金額
・継続率
・離脱率
など膨大なデータが生成されています。これらをExcelだけで分析するのは非常に困難です。
BIツールはそれらをリアルタイムで整理し、「今ゲームで何が起きているか」を一目で分かるようにしてくれます。
*ゲーム会社では何を見るの?
例えば運営中のスマートフォンゲームでは、ダッシュボードに次のような数字が表示されています。
【ユーザー状況】
・DAU(Daily Active Users)
・MAU(Monthly Active Users)
・新規ユーザー数
・復帰ユーザー数
【売上状況】
・今日の売上
・ガチャ売上
・パック販売数
・ARPU
・ARPPU
【ゲーム進行】
・ステージクリア率
・ボス撃破率
・コンティニュー率
・難易度別クリア率
【イベント状況】
・参加率
・完走率
・ミッション達成率
・報酬受取率
なども確認できます。
*なぜゲーム開発で重要なの?
ゲーム開発では、「面白いと思って作った」だけでは成功するとは限りません。
<例>
ケース1
新イベントを開始した。しかし参加率が30%しかない。
↓
原因を調べると、
・イベント導線が分かりにくい
・ホーム画面から見つけられない
という問題が判明→UI改善につながります。
ケース2
新しい武器を追加した。ところが利用率が5%。
↓
データを見ると、武器性能が弱く、誰も装備していなかったことが判明→バランス調整を行います。
ケース3
ステージ5で離脱率が急上昇。
↓
難易度が高すぎることが分かり、敵配置を修正→結果として継続率が改善します。
つまりBIツールは、ゲームの課題を数字から発見するための重要なツールなのです。
*BIツールを使う職種
意外かもしれませんが、BIツールはデータアナリストだけのものではありません。
・データアナリスト
もっとも利用頻度が高い職種です。KPI分析や改善提案を行います。
・ゲームプランナー
イベント結果やレベルデザインの改善に利用します。「どこでユーザーが離脱しているのか」を数字から確認できます。
・プロデューサー
売上やKPIを確認し、運営方針を決定します。
・ディレクター
ゲーム全体の状況を把握し、開発チームへ改善指示を出します。
・マーケティング担当
広告効果やユーザー獲得コスト、LTVなどを分析します。
*ゲーム会社でよく使われるBIツール
代表的なBIツールには次のようなものがあります。
・Tableau
ゲーム会社で最も採用例が多いBIツールの一つ。自由度が高く、複雑な分析にも対応できます。
・Looker Studio
Googleが提供するBIツール。BigQueryとの相性が良く、無料で始められる点も魅力です。
・Power BI
Microsoft製。Excelとの連携が非常に強力で、企業全体のデータ分析でも広く利用されています。
・Looker
Google Cloudで利用されるBIサービス。
BigQueryと組み合わせて使われることが多く、大規模ゲームタイトルでも採用例があります。
*BIツールだけでは分析できない
実は、BIツールはデータを見るためのツールです。
データそのものは、BigQuery、Snowflake、Amazon Redshift、Cloud SQLなどのデータベースから取得しています。そのため求人票ではSQL、BigQuery、、Tableauなどがセットで書かれていることが多くあります。
*転職市場ではどのくらい重要?
近年のゲーム会社では、データドリブンな開発が一般的になっています。
そのため;
・データアナリスト
・マーケティング
・ゲームプランナー
・プロデューサー
・ディレクター
などでも、BIツールの利用経験が評価されるケースが増えています。
特にライブサービス型ゲームでは、プレイヤーの行動データをもとに継続的な改善を行うため、BIツールを活用できる人材への需要は今後も高まるでしょう。
*まとめ
BIツールは「数字を見るためのソフト」ではありません。
ゲームをより面白くし、より長く遊んでもらうための意思決定を支えるツールです。
ゲーム業界では、「感覚」だけでなく「データ」に基づいて改善を行う文化が定着しています。
求人票で「Tableau」「Power BI」「Looker Studio」といった名前を見かけたら、それは単なるツールの経験ではなく、データを読み解き、ゲームを改善する力が期待されているサインだと考えるとよいでしょう。
※本記事には、現在公開されている情報やゲーム業界の動向をもとにしたCreator Worldの見解や考察が含まれています。今後の技術や市場の変化によって、状況や見通しが変わる可能性があります。
